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2014年 02月 13日

ザッハートルテ!! その①

バレンタインデーを控え、がぜんチョコレート菓子が注目を浴びるこの時期、都内でもザッハートルテを見かけることしばし。
そこで、この超有名菓子について2回に分けて少し語らせていただきます!
とりあえずその①は、少し前に在オーストリア日本人会の会報に寄せた原稿を一部手直ししたものです。書いていると懐かしくなります。ウィーン!!

ザッハートルテの条件
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             カフェ・ザッハーにて これが基準!「オリジナルザッハートルテ」


数あるウィーン菓子のなかでも、別格の扱いを受けているザッハートルテ。
ガイドブックはもちろん、メディアでウィーンを紹介する際は、必ずといっていいほどザッハートルテが登場します。もはや、ウィーンのアイコンの一つといえましょう。
「世界で最も有名なチョコレートケーキ」とも称され、本場のザッハートルテを是非食べてみたい、という願いを胸に、観光客が世界中からやってきます。

1832年に、宰相メッテルニヒ公のもとで菓子職人見習いとして働いていた、当時若干16歳のフランツ・ザッハーが考案したこの菓子は、瞬く間にウィーン中の評判になったと伝えられています。この成功によって一財を築いたザッハー家は、フランツの息子のエドゥアルドの代に、ウィーンの一等地でホテル・ザッハーを創業します。ザッハートルテはホテルのスペシャリテとして人気を博し、その相乗効果もあってか、ホテル・菓子ともにウィーンを代表する存在にまで発展し、今日に至ります。世を見渡してみても、これほどの成功をおさめた菓子は、ちょっと思い浮かびません。

ザッハートルテが誕生してから180年が過ぎた今日、栄えある“オリジナル”の称号を掲げる権利を有しているのはホテル・ザッハーのみですが、デメルやゲルストナー、ハイナーといった老舗はもちろんのこと、ウィーンのほとんどの菓子店やカフェハウスで、その店のレシピによるザッハートルテが売られています。

これらは一見するとどれもよく似ていますが、正統派ザッハートルテと、そうではないもの(ザッハートルテ風チョコレートケーキ、とでも申しましょうか)に大別することができます。

本来、ザッハートルテとはチョコレート入りのビスキュイ(卵黄と卵白を別々に泡立てて作る生地のこと)に杏ジャムを塗り(店によっては中にもはさみ)、チョコレート入りの糖衣で全体をコーティングした菓子のことです。ザッハートルテの決め手は、この糖衣。砂糖、少量の水、チョコレートを合わせたものを火にかけ、110〜112℃まで煮詰めた後、テンパリング(温度調節)という作業を行い、砂糖が再結晶する性質を利用して固めます。口にした際、少しザラッとした食感があるのはこのためです。

このチョコレート入り糖衣の出来具合が、ザッハートルテの鍵であり、作り手の腕の見せ所と言えます。温度調節が不適切だと光沢が失われて美しい仕上がりになりませんし、厚さが少し違うだけで味にも大きな違いが出てしまいます。例えばホテル・ザッハーでは、直径22cmのトルテの場合、表面の糖衣の厚さは約4㎜と定められています。

一方、カフェハウスなどに多いのが、糖衣の代わりに、油脂分を加えて柔らかくしたチョコレートで表面をコーティングしたもの。正統派ザッハートルテより、甘さ控え目に仕上げることができるので、こちらの方が食べやすいと感じるかもしれませんが、厳密にはこのタイプはザッハートルテではなく、ザッハートルテ風に仕上げたお菓子、ということになります。作りやすいということもあり、家庭用に紹介されているザッハートルテのレシピは、このタイプに属するものが多いようです。
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             カフェ・シュペールの「ザッハートルテ」おばあちゃんの手作り風


次にザッハートルテ(或はザッハートルテ風の菓子)を召し上がる際は、コーティング部分に注目してみてはいかがでしょう。ちょっとした発見があるかもしれません。
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             カフェ・ハヴェルカの「ザッハートルテ」は杏ジャムたっぷり〜。
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by igiea | 2014-02-13 13:13 | お菓子 | Trackback | Comments(8)
2013年 01月 27日

家庭ならではの伝統菓子 Schumastanizl

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先の「ウィーン家庭料理研究会」で教えてもらうのを楽しみにしていたのが、
Schumastanizlというデザート。
聞くのも見るのも初めてです。
オーストリアの家庭では、割と馴染みの深い伝統菓子なのですが、
焼きたてでないと美味しくないので、レストランではなかなか味わえないのだとか。

実際に挑戦してみると、
家庭で気軽に作られているというだけあって、
材料も、作り方も、とってもシンプル。
熱しておいた天板に「あるもの」を薄く塗り、生地を流して周囲が色づくまで焼きます。
焼き上がったら、熱いうちに円錐形にクルリと巻いて成形。
生クリーム、好みのフルーツ、ソース等を添えて出来上がり、です。
今日はスミレの花の砂糖漬けを散らして、よりウィーンらしく♪
アイスクリームを添えても美味しそうです。
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さて、この伝統菓子のポイントは、天板に塗る「あるもの」。

それは・・・・
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by igiea | 2013-01-27 20:36 | お菓子 | Trackback | Comments(8)
2012年 04月 25日

インペリアルトルテ モーツァルトバージョン 

ウィーンが誇る最高級ホテル、Imperial/インペリアル。
1863年にヴュルテンベルグ公爵の邸宅として建てられた宮殿を、1873年のウィーン万国博覧会に際し、皇帝フランツ・ヨーゼフの肝いりでホテルに改装したものです。創業当時から国賓用迎賓館として重用されているだけでなく、楽友協会に隣接しているという地の利もあってここを常宿にしている音楽家も多く、ニューイヤーコンサートの休憩時に、指揮者がインペリアルのカフェで喉を潤すのが恒例、なんて噂もあります。
このホテルの名を冠したスペシャリテが「インペリアルトルテ」。オープニングセレモニーにて皇帝に献上され、お墨つきを頂戴したという由緒正しきお菓子です。オリジナルは、アーモンドパウダーたっぷりの生地とチョコレートクリームを重ね、マジパンとスィートチョコレートでコーティングしてあります。
写真は、その兄妹版のモーツァルトバージョン。
2006年、モーツァルト生誕250年を祝って創られたものです。
ピスタチオ風味のマジパンと、ミルクチョコレートで仕上げてあります。
オリジナルよりもこっちの方が好みかな、と私は思ったのですが、周囲の同意は得られず・・・。
というか、マジパンを使ったお菓子は日本人には総じて不評で、インペリアルトルテもその例に漏れず、苦戦しているという印象です。
濃いめのコーヒーとよく合いますし、マジパンOKという方にはおすすめなのですが。
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by igiea | 2012-04-25 21:41 | お菓子 | Trackback | Comments(4)
2012年 02月 03日

寒波到来 その後

先日、来る金曜日は最高気温−8℃、最低気温−13℃の予報だとこちらに書きましたが、実際は・・・。
2月3日(金) 最高気温−12℃、最低気温−19℃ らしいです。ワオ。
こんな調子で、とにかく向こう1週間はずっと氷点下のようなので、さすがに気が滅入ります。
4〜5日くらいなら、こういう気温が続いても驚きませんが(ウィーン辺りの場合)、2週間以上続くとなると、チト厳しい。
石造りの建物全体が、日に日に冷却されていくのを感じます。
このままでは床暖房だけでは足りなくなるかもしれません。

−10℃の日に出かけた場合は、ちょっと歩いたらカフェで一息、少し歩いてまたカフェに逃げ込む、といった具合でこまめに暖をとる必要にかられ、なかなか目的地に辿り着けなくなります。
凍えた身体でCafe Diglasのドアを開けたら、カウンター前でこんなお菓子が温かく迎えてくれました。
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寒い日にいただく焼きりんご♪
冬ならではのシアワセです。
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by igiea | 2012-02-03 16:42 | Wien | Trackback | Comments(6)
2011年 12月 16日

地味ですが・・・ 美味しいウィーン菓子

Tokyo やParisのお菓子屋さんのショーウィンドーを覗くと、程度の差こそあれ「流行」というものが見てとれます。フォルムやデコレーションの手法etc、使われる素材や型にも流行りがあって、それらを眺めているだけでも楽しく、好奇心が刺激されます。
一方、わが街Wienのお菓子はというと、これが笑ってしまう程に保守的。伝統を重んじる、と言えば聞こえはいいですが、面白みに欠けて地味と言えば確かに・・・。
けれどこれらのお菓子、長きにわたって食べ継がれてきた選りすぐりですから、実力者揃い。どれも安心できる美味しさがあります。
レストランのデザートも、それは同じ。いたって地味〜な顔ぶれですが、この保守的な感じが「ウィーンの味」であり「ウィーンの魅力」であり、「ウィーンの強み」でもあると思うのです。
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聴力が失われたことに絶望したベートーベンが、弟宛に遺書を認めた「ハイリゲンシュタット遺書の家」から歩くこと数分、引っ越し魔でもあった楽聖が第6番交響曲「田園」をかいた時期に住んでいた「プファー広場の家」の隣にあるレストラン、 PFARRWIRT。
秋の終わりに偶然立ち寄ったのですが、周囲の紅葉も美しく、落ち着いた雰囲気がすごく気に入りました。ウィーン風コンソメスープや鹿のラグー(煮込み)といったお料理もさることながら、デザートが美味!
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特にRibiesel(赤スグリ)のソースが添えられたKnödel/クヌーデル(ドライフルーツ入りのお団子菓子)は、人気の一品のようです。
クヌーデル生地そのものはあまり味がないので、ケーキクラムか、スパイスとお砂糖を加えて炒めたパン粉を仕上げにまぶすのですが、この加減が意外と難しいのです。少ないと物足りないし、多過ぎてもパサパサして食べにくいし・・・。
それをここでは、酸味の効いた赤スグリのクリームソースを添えることで、うまく味をまとめていました。次に家で作る時は、真似してみようと思います。

ちなみに、先週遊びに来て下さったRさんからのご質問、答えはこの「クヌーデル」かと。
ウィーンのマルクト&お菓子について、南欧在住の視点で紹介されているのがとても興味深いです。


PFARRWIRT pfarrplatz 5, 1190 Wien
※後で知ったのですが、ウィーンで最も古いレストランの一つ、とのことです。
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by igiea | 2011-12-16 07:53 | お菓子 | Trackback | Comments(10)
2011年 10月 28日

好評だったものシリーズ③ カイザーシュマレン

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朝晩は軽〜く5℃以下まで(時には0℃近くまで!)気温が下がるようになってきました。
こうなると、お菓子も温かいものが欲しくなります。
ウィーンを代表するお菓子のひとつ、Kaiserschmarren/カイザーシュマレン
随分あちこちで試しましたが、一番リピート率が高いのが、Cafe Centralです。お店によって卵の配合が多めだったり、すごくしっとりしていたり、と食感は色々。ここが一番フワフワ&もっちりしていて、日本人好みのように思います。添えられるZwetshkenröster(プルーンを赤ワインやスパイスと一緒に煮込んだソース)は、Cafe Imperialがとっても美味しいのですが、総合するとCafe Centralかな、というのが目下の感想。お連れしたお客様も大喜びでした。
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シェーンブルン宮殿や王宮のイヤホンガイドでも、皇帝フランツヨーゼフの好物としてカイザーシュマレンが登場するので、観光の合間にぜひ試していただきたい一皿です。
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by igiea | 2011-10-28 20:25 | 美味しいもの | Trackback | Comments(0)
2011年 05月 06日

ザッハーといえばトルテ、ですが・・・

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早いもので、ウィーンに越してから1年が過ぎました。
その間に、もっともよく食べたお菓子はどれか?と言えば、月並みですがザッハー・トルテです。
随分いろいろなお店で試しましたが、今のところ、元祖(オリジナル)の誉れ高きホテル・ザッハーのそれがリピート率でも一番、という結果になってます。

甘いお菓子ではありますが、カカオの風味、杏ジャムの酸味が効いているザッハー・トルテは、背筋をのばし、きちんと対峙するにふさわしい風格を備えた銘菓だと思います。
「しっかり甘いもの食べたいとき」の私の定番です。

ところで、ウィーン菓子は形によって名前が違うというのは、以前ご紹介した通り。
同じ生地、同じクリームで仕上げてあっても、円形だとトルテ(Torte)、長方形にして切り分けたものはシュニッテ(Schnitte)、立方体だとヴュルフェル(Würfel)、という具合。
ホテル・ザッハーでは、ザッハー・トルテだけでなく、ザッハー・ヴュルフェルも売られていて、家でちょっと食べたいときに重宝してます。小ぶりなサイズで手頃(ちなみにお値段も手頃で嬉しい!)ですし、切り分ける手間も省けます。
バラ売りなので1個から買えますが、6個入りor8個入りでキレイに箱詰め包装されたものは、お土産にもよさそうです。

たっぷりホイップクリームを添え(これがないと美味しさ半減。ブリア・サヴァランの表現を借りるなら、ホイップクリームのないザッハー・トルテは片目のない美女に等しいかと。)、ついでにアイアーリキュールとラズベリーも。

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やはり、ホテル・ザッハー製。
トルテ同様、ヴュルフェルも真ん中に杏ジャムがはさまれてます。

では、コーヒーと一緒に、いただきます!
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by igiea | 2011-05-06 19:05 | お菓子 | Trackback | Comments(9)
2011年 01月 20日

demeltorte  デメルトルテに釘付け

以前ご紹介した、カフェ・ラントマンのラントマントルテのように、ウィーンのカフェやホテルの多くは、お店の名前を冠したオリジナルケーキを置いています。
デメルもその例にもれず、Demeltorte(デメルトルテ)が見目麗しい箱入りで売られています。
ずっと気になっていたのですが、直径17㎝のホール売りのみなので、なかなか試す機会がなく‥。
今回、実家へのお土産(実験台?)として、ようやく購入と相成りました。
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テーブル上にケーキが運ばれてくると「わあっ」と歓声をあげ、食い入るように見つめる甥っ子。
周りも自然と笑顔に。
お菓子って、幸せを運んでくれますね。
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クルミとビターチョコレート入りの生地を、ミルクチョコレートでコーティング。すみれの砂糖漬けが飾られていますが、これが美味しい!チョコレートとすみれの風味が引き立て合って、すごく上品な後味です。
いかにもウィーン、という感じのデメルトルテ。
かさばることと、切り分ける手間が少々難ではありますが、お土産にいかがでしょう?
ちなみにお日持ちは10日です。
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by igiea | 2011-01-20 01:32 | お菓子 | Trackback | Comments(8)
2011年 01月 08日

デメルの可愛い揚げ菓子

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最初に住んだドイツの街、ベルリンでは「Pfannkuchen プファンクーヘン」、
昨年まで住んでいたデュッセルドルフでは「Berliner ベルリーナー」、
そして、今住んでいるウィーンでは「Krapfen クラプフェン」、
と、見事に違う名前で呼ばれているのが、これ。
カーニバルには欠かせない、冬のお菓子です。
普通は握りこぶしくらいの大きさですが、デメルには可愛らしいミニサイズが売られています。
こういうところは、さすが元宮廷御用達菓子店。気が利いてます。
普段から豪華な食事を召されていれば、この大きさで十分かと。いくらカーニバルとはいえ‥ね。
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by igiea | 2011-01-08 07:12 | お菓子 | Trackback | Comments(8)
2010年 12月 17日

デメルのクリスマスクグロフ

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ドイツやオーストリアの人たちが、一番クリスマスらしさを感じるものは「香り」ではないかと。
グリューワインやレープクーヘン、シュトレンなどにふんだんに使われている、アニス、シナモン、クローブ、ジンジャーなどのスパイスと柑橘類の香りです。
アドベントには、家庭でもクリスマスのお菓子を焼くので、家中がスパイスの香りでいっぱいになります。寒い外から家に帰りつき、ドアを開けた瞬間に漂ってくるこの香りが、子供時代のクリスマスのよき思い出だと、本当に懐かしそうに友人が語ってくれたことが、すごく印象に残っています。
この時期、お菓子にお茶、アロマキャンドルにバスジェル等など、ここまでやるか?!くらいの勢いで、クリスマスの香り商品が並びます。日本人的には(いや、日本人でなくとも)微妙なものも結構あるのですが、それもご愛嬌。季節ものということもあって、ついつい手が伸びます。
そんなノリで試してみた、デメルのクリスマスクグロフ。ココア入りの生地にスパイスを効かせ、ミルクチョコレートでコーティングしてあります。デコレーションも、デメルっぽいキュートさ。半分はお裾分けしたのですが、とっても美味しいと喜んで頂けたので、スパイスにあまり慣れていない方にも合う仕上がりかと。
クリスマススパイスとミルクチョコレートって、相性いいんですねー。この組み合わせで、他のお菓子も色々展開できそうです。
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by igiea | 2010-12-17 22:55 | お菓子 | Trackback | Comments(4)