2015年 10月 08日
ウィーンから帰国してはや2年以上が経ちます。 よく「懐かしくなりませんか?恋しくないですか?」と聞かれるのですが、あまりそういう感情はありません。 というのも、頻繁に各分野の友人・知人が来日しては、ウィーンの雰囲気をしっかり伝えてくれるので・・・。 先日も、有り難い事にウィーンフィルの来日公演にご招待いただき、懐かしい音色に浸ってきました。 サントリーホールでウィーン・フィルを聴くのは初めて!でしたが、楽友協会ホールとは全然違う音の響きに、「ほぉー。」と唸ってしまいました。サントリーホールの方が響きがクリアーでスパッと音が抜けるので、スマートな印象(あくまで自分比です)。 確かにベルリンのフィルハーモニーと似ていて(というか、サントリーホールを作る際にそこを参考にしたという話ですので、当然ですが)、強いて言えば私はこちらの方が好きかなぁ、と。 プログラムは全てモーツァルト。アンコールで「フィガロの結婚」の序曲が流れ始める頃には、心はすっかりウィーンに飛んでいて、逆にすごく懐かしくなりました。 在住時、よく通っていたのが国立オペラ座3€の立ち見席。「序曲だけ聴いて帰ってもペイしてる」などと豪語していたものです。何という贅沢(笑)。 コンサートマスターは、本来ならば昨シーズンで引退のはずだったライナー・キュッヒル氏。後任が決まらず任期が延長されたおかげで、キュッヒル氏率いる演奏をもう一度聴く事ができたのが、とても嬉しかったです。世代交替は必須、時代の流れで仕方ないとはいえ、40年以上ウィーン・フィルの顔として活躍されていたのですから、去られてしまうのはやはり寂しいです。(12月の再オーディションでも決まらず、もう1年延長するんじゃないの〜? なんて声もありますが) ただ、今回のウィーン・フィル日本ツアーで、一番ラッキーだったのは4日の公開リハーサルを聴けた人たちだと思います!(もちろん私も応募してましたが、抽選漏れでダメだった) 小沢征爾氏が、サプライズ登場してエグモント序曲を振ったのだそうです!! で、これが本当に本当に本当に凄かったらしい。 小沢氏も今年で80歳ですが、また舞台上で元気な姿を見せて下さることを、切に願う次第です。
by igiea
| 2015-10-08 11:22
| Wien
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