2013年 05月 29日
ウィーン生まれの精神科医ヴィクトール・エミール・フランクルは、「ユダヤ人である」というだけの理由で強制収容所送りとなり、過酷な生活を強いられる。辛くも生き延びた彼は、極限状態に置かれた人間の精神はどのように変化し、どのような行動をとるようになるのか、何に絶望し、何に希望を見出したか、を綴った「強制収容所におけるある心理学者の体験(原題)」を世に出す。日本では「夜と霧」の邦題で知られているが、ドイツ語では次のような副題が添えられている。 ...trotzdem Ja zum Leben sagen (・・・それでも人生に然りといわん) 「Ja」というのは英語の「Yes」に当たる言葉だが、これを訳すのが存外に難しく、ならばいっそ、 (・・・ それでも人生に「イエス」と言おう) としてしまった方が分かりやすいかもしれない。 私が「夜と霧」を初めて手にしたのは、18歳くらいだったか・・・。 そこに描写されている世界は、目の前の自分の生活とはあまりにかけ離れていて、 どこか遠いところ、遠い遠い過去の出来事であるかのように感じていた。 何の事はない、フランクル氏はそのときまだご存命だったのだ、このウィーンの街で。 今回、博物館の職員であり、唯一の外国人ガイド(アウシュビッツ強制・絶滅収容所博物館では、その性質上、外国語が堪能なポーランド人がガイドを務めるのを原則としているため)である中谷剛さんの案内により見学できたことはとても幸運であった。近年、イスラエルから訪れる若いユダヤ人も増えているという。 「イスラエルからの方は、ああやって、国旗を背負っていらっしゃいます。一体どんな思いでここに立っているのか・・・。」
by igiea
| 2013-05-29 16:35
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