2010年 08月 06日
Meranoより、カウベルの音を聞きながら車を走らせることしばし。 南チロルの西の果て・・・の様相、Schnalstalに到着。 正真正銘の山奥。冬は深い雪に覆われ、4ヵ月間はほとんど太陽を見ることができないという厳しい環境。はるばるここまでやって来たのは、この地方ならではのお料理があると聞いたから。 どこからどう見ても、焼きそばですが。 食感も、ちょっと酸味のあるかた焼きそば、という表現でよろしいかと・・・。噛みしめるうちに酸味が和らいで具の味となじみ、初めてなんだけれど何だか懐かしい味でした。 Schnalstaler Nudeln というこの地方の郷土料理で、ライ麦粉とトプフェン(ヨーグルトに似たフレッシュチーズ)を練って生地を作り、専用の機械を使って製麺したもの。これを茹でずにそのまま、たっぷりの溶かしバター(またはラード)で和え、温野菜を添えるのが伝統的な食べ方。現在はお客様の嗜好に合わせ、バターの代わりに牛肉を煮込んだスープを使ってやや軽めに仕上げてあるけれど、この料理の真髄は、ここで手に入る食材でいかに効率よくカロリーを摂るか、というところにある訳で、かつてこの地方に生きた人々は、それだけの厳しい肉体労働を日々こなしていたのだと思うと、ドロミテの急峻な山峰とその姿が重なって見えました。 もう一品。デザートのSchneemilch(直訳すると「雪のミルク」ですが、「白雪クリーム」という感じ?) 写真では中身が分かりにくいので簡単に作り方を説明すると・・・。小さくカットした白パン(かたくなったもので構わない)を牛乳に浸して柔らかくし、そこにラムレーズン、砂糖、松の実、シナモン、レモンの皮のすりおろしを加えてしばらくおく。なじんだところで、泡立てた生クリーム(砂糖ナシ)を絞り出して全体を覆って、出来上がり!というもの。 口に含むとスッと溶けるクリームは、なるほど雪みたい。パンが入っているなんて、言われなければすぐには気付かないかも?素朴なんだけれど、美味しいなあって思います。 普段食べるのは黒パンで、白いパンは特別な機会にしか口にできない高級品、そんな時代に考案されたこのお菓子。結婚式には欠かせないものだったそうです。 どちらも ずっとずっと、食べ継がれていきますように・・・・。 Hotel Oberraindlhof Raindl 49 I- 39020 Schnalstal Tel. +39-0473-679131 Fax +39-0473-679311
by igiea
| 2010-08-06 04:57
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